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化粧品に配合されるコラーゲン
コラーゲンに美肌効果があることは世間一般にかなり浸透していて、コラーゲン配合の化粧品もたくさん市場に出回っています。
ところで化粧品にコラーゲンが配合されていることでどのような効果が期待できるのでしょうか?
◎化粧品のコラーゲンの効果は”保湿”
皮膚組織のうちコラーゲンが存在するのは真皮層です。
真皮層でコラーゲンが網目に張り巡らされていることで皮膚に弾力性を与え、また水分をたっぷり抱え込むことでみずみずしい保湿力のある肌が保たれているのです。
皮膚にコラーゲンがあるのだから、コラーゲン配合の化粧品を塗ると皮膚にコラーゲンを補給できる、と思われがちですが、残念ながらコラーゲンを塗っても真皮層まで届きません。
というのも真皮の上の層で皮膚の表面である角質層がバリアの働きをしていて、分子量の大きなコラーゲンは角質層を越えることができないからです。
ですから、コラーゲンを化粧品に配合したときの機能はスキンケアの基本である角質層の「保湿」なのです。
年齢とともに角質層の水分保持能力は弱くなって肌は乾燥してきます。
コラーゲンには水分子を吸着・保持する性質があるので、保湿効果が高く、コラーゲン配合の化粧品を塗ることによって肌表面に潤いを与え、みずみずしい肌を保ってくれます。
コラーゲンはもともと皮膚の成分ですから皮膚へのなじみがよく、コラーゲンを塗って角質層の水分を適当に保つと、きめが細かくなり、小じわが改善されるということです。
◎ナノコラーゲンで肌の奥まで浸透
コラーゲンは粒子が大きいため肌の奥まで浸透しにくい訳ですが、これを何とか解決できないだろうか…と考え研究・開発されたのが、ナノテクノロジーを駆使してナノサイズまで微粒子化したナノコラーゲンです。
今では“ナノコラーゲン配合”の化粧品をあちこちで見かけるようになりました。
通常のコラーゲンの分子量は数十万ですが、分子量700以下のコラーゲンは皮膚からでも吸収できると言われています。
ナノコラーゲンは分子量700以下のとても小さい粒子ですので、角質層のバリアを越えて肌の奥まで浸透できるということです。
ただし、ナノコラーゲンは角質層を越えてお肌に浸透しても真皮層のコラーゲン線維の成分としてお肌の中にとどまる訳ではないようです。
どんなにたっぷりとナノコラーゲンを配合しても、時間とともに再びお肌の外に流れ出てしまう為、効果は期待できません。
ナノコラーゲンをお肌に浸透させてから、お肌の外に流れ出にくくして長時間とどまらせることで、初めてしわやたるみを改善するコラーゲンの効果が期待できるようです。